【島倉音楽スタジオ】/スタジオインタビューvol.3
東急東横線「元住吉駅」徒歩5分の好立地にある音楽スタジオ「島倉音楽スタジオ」。
今回は自身がプロ歌手でスタジオのオーナーを務める島倉学さんにインタビューをしてきました。
※「島倉音楽スタジオ」オーナー 島倉学氏
目次
アンサンブルの練習に最適なスタジオ
ー島倉音楽スタジオはどういった方に使われることが多いですか。
(島倉)ピアノを弾く方、フルートなどの管楽器の方、歌を練習しに来る方が多いですね。
ー島倉音楽スタジオの魅力を教えてください。
(島倉)天井が高いので、「解放感」と「臨場感」があります。普通の防音室だと耳がふさがれた感じというか、「圧迫感」があるスタジオが多いんですが、うちは特に「音がいい」とか、「歌いやすい」とお客様によく言っていただけます。
ーピアノがありますね。
(島倉)電子ピアノなんですが、88鍵ちゃんとあるので、クラシックピアノやる人もできますし、トランスポーズもついているのでキー変更もでき、いろんな楽器の音を出せるので作曲などにも活用される方も多いです。レンタルに追加料金をいただいておりませんので、どうぞご自由にご活用ください。
ー他にも様々な機材があるようですね。
(島倉)譜面台、CD・MDコンポ、楽譜のコピー機など音楽の練習をする上でお客様にとって便利な環境を整えております。
※演奏・歌いやすい環境が整えられたスタジオ
最初は歌が大っ嫌いでした。音痴だったんです(笑)
ー島倉さんの音楽人生について教えてください。
(島倉)高校生のときに尾崎豊さんに憧れて、作曲家になりたいと思いました。「自分の想いを曲にして伝える仕事っていいなあ」と。それで音楽をやりたいと思い始めたのがきっかけですね。まずはボイストレーニングというものを習いたいなと思って、高校の担任の先生に講師の方をご紹介いただいて、歌を始めたんですね。ところがその先生がクラシックの先生だったんですよね。だからポップスと真逆(笑)。だったんですけれども、その先生に歌を習っていくうちに、クラシックの魅力に導かれて、音大を目指そうと思ったんですよ。
ーなるほど。高校何年生のときですか。
(島倉)高1です。
ーもっとはやくから音楽を始められたのかと思っていました。
(島倉)それまでは歌が大っ嫌いでした(笑)音痴だったんです。もともと音痴から始まってるんです(笑)
ー今とても素晴らしい歌声なのに!全国の音痴の方が元気をもらえますね(笑)
(島倉)最初先生にどれぐらい音感があるかチェックされて、ピアノを叩いて「この音を歌って」って言われても全然違う音が出るんです(笑)。
ー音痴の方でも訓練で歌が上手くなるということですね。
(島倉)そうです。最終的には国立音楽大学に進学することができました。
※「最初は歌が大嫌いでした」と語る島倉氏
音楽は心臓と血液と同じくらいの存在
ー音大に入学されてからのお話を聞かせてください。
(島倉)入学してからもドラマがあるんです(笑)いざ入学して、オペラの道に行こう!と思った一年目、ちょうどミュージカルを観る機会があったんです。その一番最初に観たのが本田美奈子さんが出演されていた「レ・ミゼラブル」。それを観て、なんというかね、「お堅いクラシックのオペラを覆す」というか、自分のこの性格にはミュージカルが合ってるのかな、っていうカルチャーショックがあったんです。その影響を受けて、ミュージカルの道に行きたい!って思い、「劇団四季を受ける」っていう目標に変わったんです。それで大学4年目の卒業と同時に、年に1回やってる劇団四季オーディションを受けて、一発で合格することができました。
ーなんだか順風満帆な音楽人生ですね(笑)。
(島倉)なんかパッパッパっていったんですよ。そこまでは(笑)。劇団四季を退団した後は苦悩の日々でした。「どうやって生きていこうか」って思っていて。芸能事務所にも入って、テレビの仕事とかもやりました。ミュージカルのオーディションとかもたくさん受けるんですが、なかなか受かんないんですよね。実績がないから。22歳から27歳まではアルバイトをしながら夢を追いかける、そんな生活を送っていました。事務所から仕事が入れば、撮影に行くと。
ー不安定で夢を追いかけている時期があったのですね。
(島倉)もうとにかくけじめをつけたかった。だらだらアルバイトしながら先が見えないような生活をやめたかった。そういうときに、「自分には歌を教えられるほどの武器・技術をしっかり磨いてきた」、それにさらにミュージカルの基礎も教えられるように一から勉強したんです。自分が舞台に立つっていうのももちろん大事だけど、このままではダメだと思って。教養がないとと思って。ボーカルを教えるっていうのは知識はあったんですけど、ミュージカルとか演劇とか舞台を目指す方のための指導は知識がなかったので、演技法など一から勉強しなおしたんです。それを強みとして、舞台を目指す方にもトータルサポートができるボイストレーニングの講師として、レッスンだけで生活ができるようになりました。33歳からは独立して自分のスクールを経営できるようになりました。
ー素晴らしいお話ですね。でもそんなつらい音楽を嫌だなと思ったことはないのですか。
(島倉)それがね、まったくなかったんです。逆に、歌があったから自分は生きてこれた。オーバーに言うと、人間の体の中で心臓と血液がないと生きられませんよね。それと同じくらいの存在です。音楽が。
※「5年間、音楽で生きていくことに苦しんだ」と語る島倉氏
プロ志望・現役で活躍するシンガーのためのスクール
ー雇われのレッスン講師からなぜ独立されたいと思われたのですか。
(島倉)やっぱり雇われていると、自分の専門の強みを活かしきれないなという部分があったんです。自分のやり方で「島倉学メソッド」を創りたかったんです。
ー今独立されて6年目、「島倉学メソッド」を確立することができたのですね。後に伺うとして、まずどのようなスクールなのか教えてください。
(島倉)当スクールは、プロ志望またはプロ科の方(現役で活躍されている方)が習いに来る学校です。「プロ科コース」「子役俳優・演技養成コース」「ミュージカル俳優・子役コース」ほかにも受験向けとして、「音楽高校・音楽大学受験コース」「劇団四季受験コース」「宝塚音楽学校受験コース」などをご用意しております。
ー本格的なレッスンが多いという印象を受けますが、趣味として習いたいという方もいらっしゃいますか。
(島倉)そういう方もたくさんいらっしゃいます。皆さんとってもお上手になりますよ。当スクール主催で、発表会を年に2回やっております。習い始めて半年で発表会に出られる方もいます。
ー人気のコースはどちらになるのでしょうか。
(島倉)やっぱり役者で食べていきたいという方は多いので、「劇団四季受験コース」はとても人気ですね。あとはプロ科コース、ポップスシンガーとしてデビューしたいという方も多いですね。
ーご自身が劇団四季に所属されていたご経験があるので、心強いですよね。これまでの生徒さんでも現在ご活躍されている方は多いですか。
(島倉)たくさんいます。NHKのど自慢、劇団四季、様々なミュージカルのオーディションを合格されている生徒さんも多数いらっしゃいます。
「精神」から入る「島倉学メソッド」
ーではズバリ「島倉学メソッド」についてお伺いしてもよろしいでしょうか。
(島倉)歌っていうのは技術を学ぶんですけど、例えば「高音が出ない」というときに、他のスクールでは「息の当て方はこうですよ」とか、「背筋はこう使いますよ」とか”肉体”から入っちゃうんですね。でも「島倉学メソッド」では“肉体”の前に”精神”から入ります。例えば「なんでこの曲の中でここは最高音を出さなければいけないのか」というところから入っていきます。「高音を出さなきゃ」っていうことが頭にあると、皆さん喉声になってしまうんです。だけどそこに感情。作曲家というのはなぜそこで高く歌ってほしいかというと、そこで感情を爆発させてほしいから。その感情を、いわゆる本人が持っている潜在意識を導き出す、それが「島倉学メソッド」です。
ーなるほど。具体的にどのようにすれば感情を爆発させる技術を習得できるのでしょうか。
(島倉)曲の作られた背景や、作曲家の想いを理解することです。なぜその作曲家がそこで音を高くしたいのか。これが理解できると自然な迫力のある音が出せるようになります。それを”肉体”と連動させていくということです。普通だと”肉体”から入る、趣味ならそれでいいんです。しかしプロになってくると、技術には限りがあり、必ず壁がきます。お芝居でいったら、セリフを言うときに感情がないのと一緒なんですね。ただの棒読みになっちゃいます。だからそこに意志、心の動きを入れていく。そうするとちゃんと意志に基づいて、体が動いてくれるんです。例えば極端な例でいうと、痴漢にあったときに「助けて!」って言うときに喉が締まる人はいないですよね(笑)。「助けて!」っていう気持ちがあるから、「助けて!!!!!!」ってすごい声が出る。その意志をまず出し、”肉体”と理論づけていくのが「島倉学メソッド」です。
ー痴漢の例はとてもしっくりきますね(笑)
(島倉)表舞台に立つというのはそういうことだと思うんです。感情が出ていないと音楽はつまらない。高い声出てるだけだと、「高い音出てるね。すごいね。」で終わっちゃう。そういう歌が上手い人はいっぱいいます。そこを追求するのではなく、その本人にしか出せない潜在意識を引き出すという作業を私はやっています。そうすると「個性」が出て面白いアーティストになれます。
ーぜひレッスンを受けてみたいと思いました。体験レッスンとかもできるのですか。
(島倉)もちろんできます。無料体験レッスンもやっていますし、ご入会いただかなくてもチケット制で好きな時に通っていただくことも可能です。
ーそれは気軽ですね!レコーディングのメニューもあると伺ったのですが。
(島倉)あります。結構多いのが、オーディションとかで音源を送りたいという方ですね。細かく歌唱指導しながら5,000円というお安い料金でその場で音源をお渡ししています。他にも作品を残したいという方、例えば「お子さんやお孫さんに自分の歌を届けたい」という方にもミキシングからプレスまでトータルでレコーディングをしておりますので、ご活用ください。
ーここにくれば貸しスタジオからレコーディング、レッスンまですべてサポートを受けられるのがいいですね。
(島倉)はい!アーティスト写真を撮影する機材も取り揃えておりますので、ここに来ていただければ音楽活動は全てOKです!!
ーでは最後にミュージシャンの皆さんに一言お願いします。
(島倉)「島倉音楽スタジオ」ではカウンセリングも無料でやらせていただいております。プロを目指すことは考えているんだけど、「自分はどういう風に進んでいけばいいかわからない」と悩んでいる方のご相談に乗ります。是非お気軽にお越しください。